神絵祭

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入場無料/絵画展示販売会

皐月恵先生 新作版画紹介!!

『理想の女性』をテーマに描きつづける皐月恵先生。
8月に発表された新作版画をご紹介します!

皐月先生の描く『理想の女性』は、ただ美しく、可愛いだけではない、凛とした芯の強さ、そして心のなかにあるどろどろとした感情を含め、強さと弱さの両面を表現しています。

今回の作品について先生からコメントをいただきましたのでご紹介します。

『鬼魅の麗人』

■タイトルの意味
『鬼魅』とは、幽霊や妖怪、化け物等を示し、『麗人』は本当に美しい女性を示します。

■般若の面と色の意味
今回、般若の面を題材として描いたのですが、般若の面は色によって意味が異なります。
白色の面は“上品さ”、黒色の面は“下品さ”、赤色の面は“強い怒り”を表すと言われております。

そして、般若の面は女性の怨霊を表現する面で、女性の内なる“怨念”“情念”“嫉妬”“怒り”“悲しみ”を極限まで凝縮した面とされています。

今回のイラストは赤色の般若の面を描き、【怒り】【悲しみ】の2つをテーマにしました。

さらに、般若の面には不本意ながら鬼になってしまった情念に翻弄されてしまった人間の悲しさや切なさの意味もあるとされており、その気持ちも描き表しました。

■描かれている女性
今回のイラストは『人と人でないものの境目にいる女性』です。

もしかしたら、まだ人間で鬼になることに躊躇しているかもしれないし、もう鬼になってしまっているかもしれない。見る人によって様々な印象を受け取って欲しいです。

■椿の花言葉
手前にある花は椿です。
椿の花言葉は“誇り”“控えめな優しさ”。

この椿を描くことによって、作品に描いた女性の本来の性分を表現しようと思いました。
この女性は本来、誇り高く優しく高貴な女性であったけれど、そんな女性も鬼になるほど悲しくて辛いことが起きて…
「彼女に何が起こったのだろう?」と見る方に想像していただくことで、皆様なりのストーリーを膨らませていっていただけたらと思いました。

 

皐月恵先生はイラストごとに、特別な思いを込めて描いてくださっています。

見る人によって受け取り方が違う、十人十色の様々な解釈で作品への想いを巡らせてください!

そして、なんと今作は皐月恵先生初挑戦となる“漆”で制作いたしました!!!
日本の伝統工芸である輪島塗で仕上げた漆版を用いています。

作品を特別に一部お見せします…!

  

実は般若の面の角部分は、下地に金箔をのせてその上から色を刷っています。

先生に完成した作品を見ていただいた際には、「とっても綺麗で素敵に制作していただきありがとうございます!」と大変喜んでいただきました!
さらには「たくさんの人にこの作品のよさを知ってもらいたいです!」と先生自ら、版画の写真や動画の撮影をしてXへポストもしてくださいました!

皐月恵先生の想いを込めた作品が、日本の伝統工芸現代の版画技術融合で表現され、更に輝きを放っています。
皆さま是非会場でご覧ください!!