mocha先生 新作版画紹介!!
今回ご紹介するのは、mocha先生の新作版画『トンネルノムコウ』です。
mocha先生へのインタビューでは、作品に込めた思いについてお話を伺いました。
今作には、どのような思いが込められているのか、その魅力に迫ります。
★mocha先生コメント★
千葉県某所に実在する古いトンネルがこの作品のモデルです。
きっと、ふたつの港を行き来するために必要だったのでしょう、トンネルを抜けると漁船を係留している港がすぐ目の前にありました。
トンネルの内壁、ゴツゴツとした剥き出しの岩肌には、彫られてから長い年月が経っているのであろう今でも、削り取られたような跡が残っていました。
決して廃墟ではありませんが、年齢を重ねた人工物が持っている不思議な魅力、なんとも言えない独特の趣に惹かれました。
僕が訪れた季節は夏、時間はちょうど正午頃だったと思います。
真上から降り注ぐ強い太陽の光は、トンネルの暗闇と外界の光の世界を鮮やかに、まるで一本のラインがあるかのように、ふたつの世界の境界線を見せてくれました。
トンネルは現実と幻想、過去と未来、光と闇など、様々にある対となる世界をつないでいる、そんなことを思っているとこの作品のイメージがすぐに頭の中に浮かんでいました。
ぜひ、全国の神絵祭会場にて実際の作品をご覧ください。
皆様のご来場をお待ちしております。