藤ちょこ先生 版画作品紹介!!
藤ちょこ先生がアールジュネス初登場!ということで、
前回の記事で先生のご紹介をさせていただきました。
今回はアールジュネスでは初となる藤ちょこ先生の版画作品についてのご紹介をさせていただきます!
タイトル:『二人だけの楽園』(C)SecretCute/藤ちょこ
<先生よりコメント>
ポストアポカリプスな世界(※文明が崩壊した後の終末的な世界観のこと)を描くことが好きで、
今回もそんな感じの趣味に走った絵を描かせて頂きました!
この双子ちゃんは被験体として捕らわれていましたが、
人類が滅亡したことで自由を得ることができました。
(翼に巻き付いた紐状の拘束具が破けているのが、それを暗示しています)
この世界は今や”二人だけの楽園”です。
静謐で物寂しいけれどどこかあたたかみもあるような、
そんな空気を感じてもらえたら嬉しいです。
廃墟になっていたのはそういった物語があったからなのですね……!
二人が紡ぐ楽園は寂しさと共に幸せでもある、
そんな対比する美しさが存在していて、なんともエモーショナルな一作です。
今回はベーシックな版画紙での作品と共に、
宝石が美しく表現できるよう、「メタル作品」も制作しました。
こちらは先生とも話し合って、金属のメタル部分をどう活かすかにこだわりました。
メタル版画は金属板に、透かせたくない部分に白のインクを引いて透けないようにし、その上にカラーを刷ります。
この白のインクの濃度を調整したりすることにより、半透明に透ける部分や、完全に透ける部分などを表現することが出来ます。
背景の葉の先が光で透けるようなイメージにしたり、空もグラデーション的に透けていっていたり、
樹の部分で結晶化した宝石部分は角度によって透けたり透けなかったりする部分を作ったり、
そういった細かい表現をすることで、煌めく美しい版画が出来ました。
<先生よりメタル版画についてのコメント>
メタルの質感で、イラストの透明感がより強調されているのがいいなと思いました。
あと、宝石の表現が本当にすごくて……。
ひとつの宝石の中でも更に細かく白版の濃度が調整されていて、
ここまでこだわるとこんなに複雑で奥深い光沢が出るんだ……!と驚きました。
ぜひ、いろんな角度から見てほしいです。
藤ちょこ先生にも何度も見ていただき、納得の作品が出来ましたので、
ぜひ神絵祭会場でこだわりの一作をご覧ください!