神絵祭

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【新作版画紹介】なつめえり先生『C/E 時の依代』

様々な時を刻む時計たち。
色々な時代を経て、過去から現在まで紡がれている『時』が住まう空間を描いた、なつめえり先生の『時の依代』。

2020年に版画化され瞬く間に完売となってしまった作品ですが、
リメイクを望むお声を沢山いただいていたため、今回キャンバス素材で製作をし直し、新しく版画として発表されました。

最初に版画化された時は版画紙を使用し、温もりと柔らかさの中に深みのある色合いを表現しました。キャンバスの場合は、特徴としては色合いがハッキリと表現されること、艶とシャープさが加わるため、紙の版画の時とはまた違った味わいを楽しむことができます。

ハッキリ色が出てしまうことにより、暗い部分は濃く色合いが出てしまうため、色校正の初校では暗い部分に潜んでいる時計たちが埋もれてしまい、全体的に暗い作品となってしまいました。
先生には、暗い部分を部分的にもう少し明るくすることで、奥行きが出るようにしてもらいたいという希望をいただきました。
それを元に版画工房さんへ、闇の中にある時計たちの存在をきちんと感じられるように仕上げてほしいというお願いをし、微調整を行っていただき、無事第二校正でOKをいただきました!

版画作品を見ながら、普段気づかない『時』についてを考えるのも素敵な時間ですね。