版画についてのお話
さて毎回版画関連の記事は「版画とは」から入ってますが、
正直「うん、もう知ってる」「前回読んだ」って声も聞こえてます(汗)
なので、ここでは簡単にご紹介するに留めておきまして、
今までご紹介していなかった画像をお見せしたいと思います。
初めて見る、もしくはどんな記事だったか思い出したい方は下記の過去の記事を読んでいただければと思います!
『版画とは』過去記事
さて、「版画って何?どうやって作るの?」「なぜ作るの?」ということを真面目に答えるならば、
版画は、作家の意図する表現をより深く追求するために、版画工房の手を借りて作家監修のもとに制作します。
クオリティ重視になりますので、工房職人による熟練した技術と厳選した素材で制作され、
通常印刷では難しい一色一色の吟味を行い、場合によっては特殊素材も使用します。
全ては作家の頭の中のイメージをよりよく形にし、版画だからこそできる表現を行うのです。
工房では試作を重ねて、「これならば」という状態の試作品を作家に見せます。
その際に工房が気を付けている沢山の事の一つがコレです。
はい。
何てことない蛍光灯の画像ですよね。
でもこれが以前の記事で少しだけ紹介していた「自然光に最も近いとされる蛍光灯」です。
蛍光灯本体には「色評価用」と書かれていました。
僕らも何度か工房にはお邪魔していますが、数回目で「そういえば」と紹介されました。
工房スタッフの方が言うには「自分達にとっては(光源に気をつけるのは)当たり前すぎて、
わざわざ紹介するという発想がありませんでした(笑)」とのこと(苦笑)。
また、より細かい部分ですが、
上記過去記事に、版画制作前に紙に付着しているであろうホコリなどをエアで除去する
「紙のお掃除」という紹介がありましたよね。
最近では、エアでも飛びきれなかったものがあるかもしれないということで、
下の写真のように紙を傷つけない特殊なローラーで更に除去作業をしているそうです。
会場で華やかに飾ってある版画ですが、
制作においては地味で堅実な作業を積み重ねているのです。